かおなし=Faceless

日常だったり雑談だったり妄想だったり

コント的なテキスト

2007-12-24 守護聖人

「 いいかい子供たち、よくお聞き。 クリスマスというのはキリスト教のお祭りでね、サンタさんというのは本名はニコラスといってね、キリスト教徒からはセントニコラスと呼ばれて敬われているキリスト教の守護聖人の一人なのさ。 守護聖人ってなにかって? …

最高の力 VS  2007-08-14

「さあ今こそ決着をつけてやる!」 「ふ、望むところだ。」 「喰らうがいい、貴様を倒すために俺はこの世界で考えられるありとあらゆる最高の力を手に入れた。すべては貴様を葬るためだ! 俺が積み重ねた力、すべて貴様にぶつけてやる!」 「それは俺とて同…

ホワイトではないらしい 2007-06-27

アンパンマン「僕たちがヒーロー戦隊を組んだらどうなるのかな?」 カレーパンマン「やめろよ。」 食パンマン「どうして?」 カレーパン「どうせ俺が黄色って決まってるから。」 メロンパンナ「うわー、はまりすぎね。」 アンパンマン「じゃあ僕は中身が餡だ…

魚の眼 2006-06-07

「いたたた・・・・・。」 「どうした?」 「魚の目ができてしまった。」 「ほうほう、魚眼か。」 「そうそう、視界は360度。」 「・・・・・」 「・・・・・」 「んなわけあるかっ!」 スッ (・・・・・こ、こいつ、背後からのツッコミをよけた!?)

悪代官 2006-05-13

「しかしのう、常習屋、殿への献上品をそちに任せるというのは簡単な話ではないぞ。我が藩では、殿への献上品はこれまで越前屋がとりしきるのがしきたりとなっておる。殿の覚えもめでたく、越前屋の評判もよい。」 「なにをおっしゃいますお代官様。わたくし…

問題児 2006-05-12

「この世に問題児がいるのなら、その反対の存在も必ずいるはずだと思うんだよ。」 「なんだよ反対って。」 「問題児が問題なら、解答があるはずだ、いわば解答児。」 「なんじゃそりゃ?」 「世はなべて二極対立構造、古代中国の太極図だってそうだしキリス…

クサいところ 2006-04-12

「ヤツの足取りを見失いました。」 「なんだと?」 「もうしわけありません、。すべての追跡が空振りです。」 「馬鹿な! 探せ、もう一度、クサイところから探せ!」 「は、しかし、まるで消えたみたいに気配すら消えてしまって・・・・・。」 「なに、消え…

ラブレター 2006-02-24

「彼女への想いを手紙に託してみようと思う。」 「なに? いまどきラブレターか?」 「‘いまどき’って言うな。まあ‘古風’とでも表現してくれ。」 「ラブレターなんてやめとけ、時代にあってない。」 「いや、時代が変わろうとも不変のものは存在する。この俺…

心臓の高鳴り 2005-11-03

「君のことが好きなんだ。」 「そう・・・・・。」 「君といると胸がうずくんだ。心臓がどきどきして自分でも抑えられない。君のそばにいると胸がほんとうに激しくうって、どきどきしてうるさいくらいに心臓が高鳴って、どうしたらいいのか自分でもわからな…

3年4組金髪先生5 2005-08-19

さんねーん よんくみー きんぱつせんせーい 「で、希望の進路は?」 「もうどこでもいいからとにかく進学したいです。」 「進学ってなあ。はっきり言ってお前の成績で選べるところは・・・・・。」 「贅沢は言いません。とにかくどこでも入れるところならな…

噂の真相 2005-06-15

『聞けー! 俺の話を聞けー!』 久しぶりに岡山君から電話があった。 なにかあったのかやたら興奮気味の電話だ。やれやれ、いったいなにがあったんだろう? 『お前、知ってるか? 知ってるんだろ!?』 「何を?」 『俺のな、なんかへんなウワサが出回ってる…

視力 2004-08-16

「最近、視力が落ちてさー。」 「へー。」 「どーもダメ。」 「いくつ?」 「なに?」 「いや、視力はいくつ?」 「うー、ここんんところ計ってないからわかんない。もともとは1.2はあったんだけど。」 「1.2か。けっこう視力あったんだな。」 「まー…

ファミレスの新人 2004-08-10

ファミレスのメニューは何でもあるようでそうでもない。 男ばかり三人、石川君と福岡君とファミレスへ行く。 注文をとりに来たウェイトレスは名札に「新人」と書かれた女の子だ。 「えと、ご注文をお伺いします。」 なんとなくたどたどしい口調で、手元の小…

凄いからと言って役に立つどころか 2004-07-23

聖徳太子は同時に10人の話が聞けたという。 10人の話を同時に聞けるというのは確かにすごい能力だ。でも、ビックリ人間コンテストなみの能力だ。あまり実用性がないと思う。 どう考えても、10人の話を同時に聞き分けることができても、10人へ同時に…

付随的条件によって選択される回答は常に変動する 2003-6-13

*子供がよく言う究極の選択 - かおなし=Faceless こちらの続きみたいな話です。 ふと思いつきで同僚の秋田君に聞いてみた。 「ねえねえ、秋田君。」 「なに?」 「ウンコ味のカレーとカレー味のウンコ、食べるならどっち?」 「え?なに?」 「ウンコ味のカ…

佐賀さんと僕3

ほら、もうすぐ2月も終わり、ということは今年ももうすぐ6分の1が終わるということだよ。で、今年に入ってからなんか変わったことあった? なんて話題を佐賀さんがするものだから、僕、早くも今年の出来事を振り返ることになりました。 「そういや僕、今…

佐賀さんと僕2

訪問のアポを取っていたお客が都合が悪くなり、午後からの仕事がおじゃん。 みんな出払ってしまった事務所の自分の席で独りポカーンとして過ごす。そんな僕へ誰かが声をかけた。 「あれ、ナカムラ君、なにやってんの?」 お、親方? いや失礼。声をかけてき…

佐賀さんと僕

年末の話。 年末といえば忘年会。忘年会にはたいてい二次会が付き物で、二次会でなにをやるかといえば、どこへ行くかといえばだいたい決まっている。僕たちが忘年会の二次会でどこへ行ったかと言うとそう多くない選択肢の一つ、カラオケボックスへ行ったのだ…

相談室

「オレは愛に生きる男、いつでも彼女への愛に燃えてるぜ。」 「ふーん、だからいつも燃え尽きて何も残らないんだね。」 こんばんは、恋愛相談室です。 医療相談の相談員なら国家資格を持つ医師が相談に乗ってくれ、法律相談ならたいていこれも国家資格を持つ…

名前負け

後向きな性格の人の名前が「進(すすむ)」だったら、それは名前負けというのだろうか? いじめられっ子で、受験に失敗し、なんとか就職するも会社からリストラされ、その後自分で事業を起こすもすぐに倒産し、妻は子供連れてアパートを出て行ったあと、友人…

「は」の字だったら死んでいた

飲み会でみんなと別れて帰り道、盛り場を抜けようと一人歩いていると僕と同じようにほろ酔い加減の学生らしい男が反対側からやってきた。すれ違うときにうっかりその男と肩がぶつかってしまった。 「いてっ!」 「あ、わりい。」 と、反射的に僕は謝ったのだ…

かなえられた願い

「彼女にするなら。」 「はいはい彼女にするなら?」 「やっぱりおっぱいが大きい方がいいと思ったんだよ。」 「ふーん。」 「ボインには男のロマンが詰まってる。」 「本当は脂肪分が詰まってる。」 「そういう言い方するなよ。」 「でもそんなに大きい方が…

見逃すことはできない

「スポーツ新聞で。」 「はいはいスポーツ新聞で?」 「動物がらみの事件で記事が載ると必ず駄洒落を使うでしょ。」 「駄洒落?」 「そう駄洒落。ほら、見出しとかで。」 「例えば?」 「例えば犬が泥棒を捕まえたら‘飼い犬お手柄ワンダフル’とか見出しをつ…

深夜のコール

トゥルルルルルー、トゥルルルルルー、トゥルルルルルー、ガチャ。 「・・・・・もしもし?」 『俺だ。』 「なんだよ石川君じゃないか。どうしたんだよこんな夜中に。僕はもう寝てる最中だったよ。」 『ふーん。』 「‘ふーん’って・・・・・。」 『それで?…

子供がよく言う究極の選択

久しぶりに福岡君と会って飯を食べる。 なんていうのか古い話。 福岡君が飯を食いながら古い話を、昔よくみんなが言った話を言い出した。 「ウンコ味のカレーとカレー味のウンコ、食べるならどっち?」 ほらあれ、究極の選択とかいうヤツの一つ。究極といっ…

なれそめ

「俺ね、彼女できた。」 「あ、そうなの。おめでとう。どうやってつかまえたの?」 「ん、まあ、わりとようある話で。」 「ふーん。」 「・・・・・」 「・・・・・」 「・・・・・おい。」 「なに?」 「‘ふーん’じゃないよ。」 「なんだよ。」 「普通は‘ふ…

表には「引く」って書いてあったんだってば

石川君とファミレスへ行ったときのこと。 石川君が入り口の扉を押して開けたのを見て、僕は後ろから「あっ」と言ってしまった。扉には‘引く’と書かれたプレートが貼られていたからだ。つまり石川君は‘引いて開ける扉’を押して開けたのだ。 だからといって別…

スピーチ

「まずは新郎新婦のお二人に心からのお祝いを申し上げたいと思います。おめでとうございます。 結婚するお二人を前にこんなことを言うのもなんですが、‘好き’とか‘愛’というものは本当に不思議なものだと思います。あと‘恋’というのも不思議なものですね。 …

ボまでの遠い道のり

福島君の家へ行ってきた。 行ってきたものの、特にこれといってすることもないのでぼんやりしていた。 「ねえ、最近ぱーっとしないねえ。」 「うーん、そうだねえ。」 などと、非常に盛り上がらない。 意味もなくぼんやりしていると 「なんか最近面白いこと…

風邪

「風邪をひいた。」 「ふーん」 「なんだよ、不思議そうな顔をして。」 「いや、馬鹿は風邪ひかないっていうのにね。」 「失礼な、僕が馬鹿だというのか。」 「まあまあ。」 「馬鹿は風邪をひかないというなら風邪をひいていない君こそ馬鹿だ。僕は馬鹿じゃ…