かおなし=Faceless

日常だったり雑談だったり妄想だったり

2002-01-01から1年間の記事一覧

スピーチ

「まずは新郎新婦のお二人に心からのお祝いを申し上げたいと思います。おめでとうございます。 結婚するお二人を前にこんなことを言うのもなんですが、‘好き’とか‘愛’というものは本当に不思議なものだと思います。あと‘恋’というのも不思議なものですね。 …

ボまでの遠い道のり

福島君の家へ行ってきた。 行ってきたものの、特にこれといってすることもないのでぼんやりしていた。 「ねえ、最近ぱーっとしないねえ。」 「うーん、そうだねえ。」 などと、非常に盛り上がらない。 意味もなくぼんやりしていると 「なんか最近面白いこと…

変と普通

「変」とか「変わってる」という言葉はいつからか褒め言葉になった。 みんな、普通といわれるより変わってると言われる方がいいらしい。 言葉の意味だけを考えると「変」という言葉の方が「普通」という言葉より悪い意味をさす。しかし「普通」という言葉に…

風邪

「風邪をひいた。」 「ふーん」 「なんだよ、不思議そうな顔をして。」 「いや、馬鹿は風邪ひかないっていうのにね。」 「失礼な、僕が馬鹿だというのか。」 「まあまあ。」 「馬鹿は風邪をひかないというなら風邪をひいていない君こそ馬鹿だ。僕は馬鹿じゃ…

神話の世界

昔々、あるところにオジイさん(*1)とオバアさん(*2)がいました。 いつものようにオジイさんは山へシヴァ狩(*3)に、オバアさんは川へ宣託(*3)に行きました。 オバアさんが川で宣託をしていると大きな桃(*5)が流れてきました。それはとても大きく一…

頭痛

風邪をひいたかもしれない。 頭が痛い。とても頭が痛い。 割れるように頭が痛い。 痛い頭を抱えながらフラフラと街をさすらっていると、耐え難いほどの痛みが僕の頭を襲い僕は小さなうめき声を上げながらその場に倒れた。 たまたまその周囲にいた人々は崩れ…

公園

夕闇の公園。 ブランコで一人遊ぶ子供。 それをベンチで眺めるお年寄り。 「ねえ坊や。」 「なあに?」 「坊やはどこのおうちの子か知らないけれど、もうずいぶんと遅い時間だよ。もうすぐ真っ暗になっちゃうよ。」 「大丈夫だよ。」 「大丈夫じゃないよ、早…

馬鹿ばかり

出勤のときに寄るいつものコンビニへ行くと見たことのない女の子がレジをしていた。 ・・・・・・・か、かわいい。 そのレジにいた新人らしい女の子はかわいい、ちょっとそこいらにいないレベルのかわいさだった。 でもよく考えてみれば別にレジの女の子がか…

寿司屋 霞が関

「よ、大将。お邪魔するよ。」 「ヘイ、らっしゃい!」 「久しぶりだね。」 「おや、どなたかと思えば先生(代議士)じゃありませんか。こりゃあずいぶんとお久しぶりで。」 「いやあ、なかなか忙しくてね。新法案やなにやらでね。」 「政治家ってのは大変で…

母を訪ねて家なき子

たまに福島君と昔見たテレビや映画について話をする。 昨日は‘母を訪ねて三千里’と‘家なき子’について話をしていた。 この二つはなぜだかいつも話がごちゃ混ぜになってしまうのだ。 「で、サーカスに入るんだっけ?」 「それ‘家なき子’だろ?」 「レミは男の…

雪国

トンネルを抜けるとそこは行き過ぎだった。

ピラミッドの秘密

「ゼネコンが10年かかっても造れないそうですよ。」 エジプトのピラミッドをどうやって造ったのかは謎だ。 現代社会、日本の大手ゼネコンがクフ王とかのピラミッドと同じものを造ろうとすると嘘か本当か10年かかっても造れないらしい。大型重機を使う現…

父娘

「オレのを引っ張って‘チンチン、チンチン’って言いながら遊ぶんだよ。」 何の話かというと先輩の4歳の娘の話。 一緒にお風呂に入ると、自分には付いてないお父さんのチンコを引っ張って遊ぶのだそうだ。 「‘そういうことを女の子がしちゃダメだよ’って言っ…

いらっしゃいましたら

「○○からおこしのナカムラさん、○○からおこしのナカムラさん、いらっしゃいましたらお連れ様がお待ちです。一階インフォメーション前までおこしください。」 放送で自分の名前を呼ばれるというのは何故だかとても恥ずかしい。何故呼出放送というのはあんなに…

顔のないオバケ

昔々、それはすごく昔々、あるところにオバケがいました。 あるところに顔のないオバケがいました。 オバケは思いました。 どうして僕には顔がないのだろう? オバケは祈りました。オバケは神様に祈りました。 神様お願いです、僕に顔をください。 神様は尋…

英国土産

姉が海外旅行から帰ってきた。 「弟よ、お土産を弟にあげよう。」 そういって紙袋を渡された。なんだろう?さっそく袋を開けてみる。 袋から出てきたのはNIKEのTシャツだった。・・・・・NIKEのTシャツ? 「姉さん姉さん、海外旅行ってどこに行っ…

文房具屋

自分でもなぜだかわからないのだけど、文房具屋が好きだ。 文房具屋へ行くと何故だかわからないけどウキウキする。シャーペンやボールペンくらいコンビニですぐ買えるのにワザワザ大きな文房具屋へ行ってみたりする。(でも買うのは100円くらいの) 文房…

萌えよデブゴン

仕事にて消防関係の書類を作らなくてはならなかった。困ったことにワープロは一太郎で作るようにと指示されていた。僕のパソコンには一太郎は入っていない。仕方ないので同僚のパソコンを借りることにした。 ワープロの日本語辞書というのは持ち主のクセを使…

3年4組金髪先生 2

「今日の授業は三角関数だ。まずこの小テストをやってもらう。今までちゃんと授業を受けていればそう難しくないぞ。試験時間は15分だ。」 「え~、テストですか~!?」 「はーい、そこそこ。いちいち文句を言わない!繰り返していうが決して難しい問題じ…

高速料金がもったいないという話

奈良県に住んでいる友人が引っ越したんで新居に招待された。 福島君も招待されていたので福島君の車に便乗させてもらった。 「今日は高速道路すいてるね。」 「うん、こんなにいい天気だから行楽客で渋滞でもあるかと思ってたけどガラガラだね。」 「・・・…

その恰好をしてくれたら嬉しいという

「看護婦、看護婦!」 福岡君が今度看護婦の人たちと合コンをすることになったらしい。僕も誘われたのだけれどその日は仕事の都合があってパス。 「残念だな~、せっかくの看護婦なのに。」 と、石川君。石川君も行けないらしい。 「へへ、いいだろ~。看護…

山口さんと僕

「えーっと、そこを右に曲がってください。」 「またですか?」 タクシーの運ちゃんがそういうのも無理はない。さっきから僕はこのタクシーをグルグルと同じところばかり走らせている。いったい同じ場所を何周したのだろう? コトの発端は高校時代の後輩の山…

休日

ふと朝起きて一番はじめに思ったのは「今日はダラダラと過ごそう」だった。 ダラダラと過ごすからには並大抵でないダラダラっぷりを発揮しなくてはならない。そもそもダラダラ過ごすというのはなんぞや?答えは何をするわけでもなくゴロゴロしたりブラブラし…

セクハラとはなんぞや

セクハラとはなんですか? 知合いの女性にキトウさんという人がいる。身長は160cmちょっとあるので女性としてはやや背が高い。 たまたま同じ職場にもう一人、同い年の女性でキトウさんがいるそうだ。その人は身長150cmくらい。同じ職場でキトウさ…

家政夫

その時、私は見てしまったのです。 こんばんは、家政夫です。 家政婦ではなく、家政夫です。 どうぞ「マサオ」と呼んでください。要するに政夫です。「家」は苗字です。 つまるところ、昨今では家政夫たるもの見るべきものを見てしまわなければ家政夫として…

下痢

げ、下痢が治らない…・。 薬でいったん止まった下痢が復活。 昨日は久々に石川君から電話があった。 石川君は会社の社長で、最近忙しいらしく会っていなかった。まあ会社と言っても社長のほかは社員が2人と外注でまかなっている小さな会社だ。 「おう、久し…

3年4組 金髪先生

「今日はみんなよく聞いて欲しい。君たちもいよいよ3年生、これから受験生としていよいよ追い込みを迎える。 そんな大事な時期だからこそ忘れないでいて欲しいことがある。 まだ進路を決めていない者、もう進路が決まっている者、進学する者も就職する者も…

異国にて

僕は今、異国の地で一人この日記を書いている。 無性に美味いコーヒーが飲みたくなった。 そのとき僕の脳内を駆け抜けた名前は‘ハワイアンコナ’。文字通りハワイ原産のコーヒー豆だ。しかもただのハワイアンコナではない。火山灰の関係で、ハワイ諸島の中で…

片づけ

昨日は部屋の片づけをした。 6畳一間の部屋だが、そのキャパシティをはるかに凌駕する物質が詰められている部屋を片付けるのは一苦労だ。 部屋の空間を一番占拠しているものといえば本だ。もはや三つ並べた本棚に収まることは不可能で床に積みあげたり箱に…

世界の終わり

世界は明日滅びるのだ。 足元を砂ぼこりが転がりぬけていった。 堤防の上に立ち空を見あがると焼けただれたような赤い色が広がっている。 僕は時計を見た。時間は十分だ。僕は堤防から砂浜に飛び降りた。 僕は海に会いにここまできたのだ。でも海は遠くにい…