3年4組 金髪先生
「今日はみんなよく聞いて欲しい。君たちもいよいよ3年生、これから受験生としていよいよ追い込みを迎える。
そんな大事な時期だからこそ忘れないでいて欲しいことがある。
まだ進路を決めていない者、もう進路が決まっている者、進学する者も就職する者もみんな一つくらい夢があるだろう。自分だけの夢がきっとあるはずだ。
そう、先生は君たちに夢を忘れて欲しくない。
大きな夢、小さな夢、なんでもいい。人から笑われてしまうんじゃないかという変わった夢もあるかもしれない。笑われてもいい、夢というものはその人だけのモノで、君たち自身が本当に大事だと思う夢ならそれ以上の価値はないのだから。
夢のない人生なんてつまらない。もし君たちの中に夢を持っていない人がいても心配しなくったていい。これからだって夢は見れる。世の中には60歳過ぎてから子供の頃からの夢をかなえた人だっている。大人になったら夢をみちゃいけないなんて決まりはない。これからいくらでも夢を見つける時間はある。
先生は君たちに夢をみない大人になって欲しくない。
でももっと言いたいことがある。夢に向かって努力してください。努力をせずに結果だけを求めるようなことはしないで欲しい。
くじける時があるかもしれない。
つらい時があるかもしれない。
でもそれを理由に夢を投げてしまったり夢がかなわないことを人のせいにしないで欲しい。君たちの夢は君たちだけのものであり、努力することも君たちだけのものなのだから。
夢をみてください。
夢を信じてください。
夢をつかんでください。
夢へ向かって努力してください。
だから僕は君たちに今、言いたい。
そして覚えておいて欲しい!
夢に向かって努力した向うに、‘現実’があるということを!」
「せ、先生。そこは‘現実’じゃなくて‘実現’じゃありませんか…?」
「あ、ゴメンゴメン。先生昨日寝る前に‘なんで教師になんかなっちゃったのかなあ’なんて考えてたもんだから。」