かおなし=Faceless

日常だったり雑談だったり妄想だったり

子供がよく言う究極の選択

 久しぶりに福岡君と会って飯を食べる。

 なんていうのか古い話。
 福岡君が飯を食いながら古い話を、昔よくみんなが言った話を言い出した。

 

 「ウンコ味のカレーとカレー味のウンコ、食べるならどっち?」

 

 ほらあれ、究極の選択とかいうヤツの一つ。究極といったわりに質問が「ウンコ」という古くて下らない話。

 

 「いや、福岡君。そんな話は飯を食いながらするものじゃないよ。」

 

 と僕が言うと

 

 「なにを言ってるんだ、飯を食ってるから思い出したんだよ。」

 

 とふざけたことを言う。

 

 「ウンコ味のカレーとカレー味のウンコ、どちらも現実的にはありえないからその質問は成立しないね。」

 

 と言ってみると

 

 「だから‘もしあったら?’の話しをしているんだからお前も‘もし食べるなら?’で答えりゃいいんだよ。」

 

 と返ししてきた。
 仕方ないのでもっともらしく返事した。

 

 「そりゃあ‘ウンコ味のカレー’に決まってるよ。‘ウンコ味のカレー’は少なくとも‘カレー’だけど‘カレー味のウンコ’は間違いなく‘ウンコ’だからね。‘ウンコ’とわかっているものを食べるはずがないさ。」

 

 そしたら福岡君。

 

 「なるほどね。じゃあ俺が‘ウンコ味のカレー’を作ったらお前、それ食べろよな。」

 

 だってさ。
 何がすごいかといったら福岡君、‘ウンコ味のカレー’を作れるんです。
 ‘ウンコ味’を知ってるんです。
 つまり、ウンコ食ったことあるんです。