問題児 2006-05-12
「この世に問題児がいるのなら、その反対の存在も必ずいるはずだと思うんだよ。」
「なんだよ反対って。」
「問題児が問題なら、解答があるはずだ、いわば解答児。」
「なんじゃそりゃ?」
「世はなべて二極対立構造、古代中国の太極図だってそうだしキリスト教だって善悪二極分化だ。」
「インドは三柱だったと思うけど。」
「まあとにかく、問題があるなら解答があるし、問題児がいれば解答児がいて当然なわけよ。」
「いてどうすんだよ?」
「次々と問題提起する問題児に対し、次々と解答していく解答児、いわばライバル、いわば宿命の対決。」
「問題児は問題提起したりしない。」
「血を血で洗う闘い。」
「洗うか!」
「飛び出す必殺技、ハァァァァァッ!」
「必殺技なんてあるか!?」
「弾く返し技、ホァァァァァッ!」
「聞けよ! 人の話を!」
「まあつまり、解答児ならすべての答えを握ってる。どんな答えも知っている。たとえば、オレのこの世にとっての存在がなんであるかとか・・・・・・。」
「お前のようなヤツを`問題児’というのだ。」
「・・・・・はっ、き、貴様、まさか!」
「ふ、ふふふふ・・・・・。」
「ちっ、よもやこのような身近に解答児がいようとは!」
「はーはっはっは! 今こそ宿命の決着をつけようではないか!」
「ハァァァァァッ!」
「ホァァァァァッ!」