納得した 2005-01-25
いわゆる眼鏡っ娘の話。
「あたし、眼鏡ブスなんですよね~。」
はたしてこの世に「眼鏡ブス」などという言葉があるかしらん? などといいうことはわりとどうでも良く、とりあえず彼女の言いたいことは僕にも理解できた。
コンタクトという選択肢はあるものの、コンタクトと眼鏡はそれぞれ一長一短。どっちがいいかと考えたとき、眼鏡の方がいいという人も多いだろう。が、中にはなぜか決定的なまでに眼鏡が似合わない人というのが存在しているわけで、眼鏡にもいろんなデザインやタイプがあるにもかかわらずどれを選んでもどうしようもない人が世界のどこかに僅かながらに少数部族のごとくに生存しているのだ。
目の前の彼女は偶然にもその少数部族の一人なのだ。現代社会においてはたいていの場合、少数部族と言うのは手厚く保護されるのものだけど、困ったことに彼女の所属する部族はどちらかと言うと放逐される運命を背負っていた。
彼女は両手で眼鏡の両端を軽く押さえながら話を続けた。
「だから私もコンタクトにしようかと思うんです。コンタクトって本当はイヤなんですけど。一度試しに付けてみたらなんかすごく変な感じがして。」
「ふーん、コンタクトか。僕なんかはレンズを直接目に入れるのってすごく怖い気がするよ。」
「でも私も女の子だし。見た目の方を気にするんですよ。」
はあ、まあ、そういうものなんでしょうかね?
「メガネをとれば私だって’美少女‘とまではいかないまでもそれなりに。ねえ?」
いや、「ねえ?」と言われても・・・・・。
美少女とまではいかないまでも、どこまでならいく気なのか?
君のその裏付けない自信はどこから来るのだ?
「そう思いません?」
いったい君は僕に何を要求しているんだ?
嘘つきで紳士的な男か? 正直で粗雑な男か?
自分のメガネをとった顔を鏡で見たことは無いのか?
「君、ひょっとしてすごく目が悪いんじゃないか?」
「え? はい、だから眼鏡とコンタクトの話をしてるんですけど・・・・・。」
なるほど!