そのメールの存在意義は?
携帯電話のメールは嫌いだ。
嫌いというか苦手だ。文字を打つのが下手なのだ。もうすごく下手なのだ。圧倒的に下手なのだ。その圧倒的な戦力差の前に僕は跪くしかないのだ。
両手が使えるパソコンのメールと違い、片手であの小さなボタンを操作すると時間がかかって仕方ない。30文字程度のメール送るのに5分はかかる、余裕でかかる。とういうかかかりすぎだ。本当は10文字程度を送信するのに5分くらいかかってる。
その苦手な携帯メールをせこせこ打っていた。メールを貰ってその返事を送らなければならなかったからだ。(不思議なんだけど、メールの返事、別に電話をかけて返事すればいいのだけれど、なぜだかメールにはメールで返事しなきゃならない気がするののはなぜだろう?)
たった10文字程度、打ち終わって送信先を指定しようとしたら携帯に電話がかかってきた。
電話は秋田君からだ。
「もしもし?」
『もしもーし、秋田です。』
「ナカムラです。」
『さっきナカムラ君の携帯にメールを送ったんだけど届いた?』
「その返事を今打ってたとこだったんだ。」
うん、僕がメールを送信しようとしていた相手、さっき僕にメールを送ってきた人は秋田君だったのだ。
電話をかけてくるらいならメールなんか送らずに最初から電話をかけてくれればいいのに。
ちなみに秋田君がさっき送ってきたメールの中身はこんなんんだった。
「さっきFAXを送ったんだけど届いた?」