妻にド素人と罵られる
携帯に、それも仕事用の携帯電話(スマホじゃない)にやたら大量のスパムメールが来るのです。
なにせ仕事用の携帯ですから重要なメールも来るわけですけども、比率としては仕事のメール1に対してスパムが20くらいの比率なのです。わけあって迷惑メール防止フィルターを使用していないので、大量のスパムメールはせっせと手動で削除します。
間違って必要なメールを消してしまわないようにそれぞれのメールをちらちらと見て確認しながらの削除です。
ある休日、自宅でいつものようにスパムメールが来たので確認して消そうとしたのですがその内容を見て僕は少し疑問を覚えて考え込んでしまいました。
僕が携帯画面を見ながら固まっているのを見た妻が不思議に思ったらしく声をかけてきました。
「どうしたの?」
僕は少し考え込んだ後、妻に携帯の画面を見せることにしました。
携帯の画面には誰だかわからない女性の写真とスパムメールの文面が
タイトル「眼鏡で巨乳」
私といえばこの谷間。
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といった感じで、ちなみに女性は胸元がやや大きくあいた服を着て前かがみになっていました。あと眼鏡もかけていましたね。
妻はゆっくりと僕の携帯画面を眺めた後、僕の方を向いて言いました。
「で?」
なにか汚いものでも見たかのような目で僕を見ながらさらに言いました。
「このメールを見て、何を考え込むことがあるの?」
僕は妻に答えました。
「メールタイトルは『眼鏡で巨乳』、本文には『私といえばこの谷間』とある。おそらく『私』である巨乳の女性が立派な胸の谷間を自慢しているのだろうとは思うのだけど」
僕は妻に率直な疑問を述べたのです。
「これ、『眼鏡』関係ないよね。」
「はあ?」
「ほら、『私』が『巨乳』で胸に『谷間』があるんだろうけど、『眼鏡』は『巨乳』にも『谷間』にも関係ないじゃないか。なんでわざわざ『眼鏡』って書いたのかと不思議に思ったんだけど」
妻は「信じられない」と言いたげな顔して僕の顔を見た後、僕の携帯画面を見て、もう一度僕のかをお見直しました。
「何言ってんだ? お前」
「いや、だって『巨乳』と『谷間』は関係あるけど『眼鏡』は関係ないじゃない。」
妻はひゅうっと一息吸うと僕を怒鳴りつけたのでした。
「違うだろ! そこは眼鏡だろ! 巨乳だろ! 眼鏡で巨乳なのがいいんじゃないのか! 巨乳が眼鏡かけてるのがいいんだろ! そこが重要なんだろうが! 谷間アピールの巨乳女子が眼鏡かけてることに価値があるんだろうが! そんなこともわからないとは・・・・
このド素人がっ!!」
僕はただ疑問に思ったことをそのまま言っただけなのです。
妻がどうしてあんなに怒ったのかわからない僕はやはりド素人なのです。
そして妻と分かり合うことさえできないのです。