かおなし=Faceless

日常だったり雑談だったり妄想だったり

足の数 2004-4-17

 カブトムシの足は6本、蜘蛛は8本、犬は4本、人間は2本、うちの部長はウワサでは3本。

 

 ニワトリの足は何本ですか? と質問をしてみるととっさに答えられない人が多い。
 僕が10人ほど(みんな20代か30代の人)に聞いてみたところ自信を持って「2本」と答えた人が2人、自信なさげに「4本」と答えた人が3人、恐る恐る「2本」と答えた人が4人、あろうことか「3本」と答えた人が1人。
 正解は当たり前だけど「2本」だ。
 それにしても「3本」て、いやはや恐ろしい世の中というか、ニワトリの足が2本というのは僕の中では常識レベルの知識だったのだけどどうもそうではないらしい。
 ここでふと、うちの家族は大丈夫だろうか? と不安になった。そこでたまたま家にいた姉に質問してみた。

 「ニワトリの足って何本か知ってる?」

 「2本。」

 姉は即答した。
 ちょっと安心した。それでついでにもう一つ質問してみた。

 「亀の足は何本か知ってる?」

 そして紙と鉛筆を渡して絵を描かせてみた。先に正解を言ってしまえば亀の足は「4本」だ。
 姉は少し考えてから「まずは甲羅」と言って描きはじめた。

 

「次に足」

 ・・・・・なんだこれは?
 このにょきにょきと甲羅から伸びている6本の物体はなんなんだ?
 ここで姉ははたと考え込んだ。そして

 「ふふふ、騙されるところだった。亀の足は6本ではない。」

 と自信たっぷりに言った。別に誰も騙そうなどとはしていない。

 「弟、私が‘亀の足は6本’だと思っている愚かな女と思っているな? だが違う、亀の足が4本だという事くらい私にはわかっているのだよ!」

 そして絵に手を加えた。

 

 「姉さん、この点々はなに?」

 「目だ。すなわちそれは頭だ。そして反対側は尻尾! 甲羅から伸びているモノは6本、1本は頭、1本は尻尾、そして4本は足だ。どうだ!」

 数字としては合っている。が、この亀は生物としては明らかに間違っている。
 僕は姉の知性とは別の何かに不安を持った。

 

 

 

 


 どう見てもこれじゃ地球外生物だ。少なくとも亀じゃない。